大濠公園で線香花火を!大濠花火大会の復活を目指すチームに話を聞いてきた

 福岡市中央区の大濠公園で毎年開催されてきた「西日本大濠花火大会」。昨年を最後に終了し、「大濠花火大会がなくなるのは寂しい」と、地元有志が線香花火大会を開催する計画を進めています。6月30日には、大会で使う線香花火をつくるワークショップが開かれました。大濠公園内での花火は、福岡県の条例で禁止されています。花火大会復活なるか――。挑戦する人たちに話を聞きました。(読売新聞西部社会部・山根秀太)

ゴミ拾いができなくなるのは寂しい!

 線香花火の大会を計画しているのは、地元有志でつくる「2019 大濠花火実行会」。福岡市中央区で宿泊可能な飲食店「STAND BY ME」を経営する〝言い出しっぺ〟の貞末真吾さんは「大濠花火大会の翌日は毎年、みんなで会場周辺のゴミ拾いをしていました。ゴミ拾いができなくなるのは寂しい」と、ちょっと意外な動機を明かします。実行会は誰もが楽しめる線香花火で、仲間が顔を合わせる花火大会の開催を目指しています。

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昨年の大濠花火大会翌日のゴミ拾いには約100人が参加した = 貞末さん提供写真

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ゴミ拾いが終われば、泊まれる立ち飲み屋「STAND BY ME」で参加者は朝食をとった = 貞末さん提供写真

大濠公園だと、線香花火でもかなり難しそう……

 ただ、大濠公園となると、たとえ線香花火でも大会開催のハードルは高いようです。公園を管理する福岡県によると、大濠公園での花火使用は危険行為にあたるとして条例で禁じられ、花火大会を開くにはイベント開催の許可が必要になります。県土整備事務所は「線香花火だと大濠花火大会の後継とはなり得ない。公園は火気厳禁で、利用者の迷惑になりかねないので許可できない」としています。今年の線香花火大会は、8月1日に開催することが決まっています。実行会は福岡市中央区の鳥飼八幡宮を会場にすることも視野に入れています。

 近年、安全面などを理由に、全国各地で花火大会の中止が相次いでいます。大濠花火大会は見物客が年々増え、昨年の人出は約43万人を数えました。警備員を増やしても道路には人があふれて危険性が増し、公園内の花壇のヒマワリが踏み荒らされるなど、観客のマナーも問題になりました。主催する西日本新聞社は昨年9月、「安全対策の限界といった事情を考え合わせ、これ以上の継続は難しい」と、大濠花火大会の終了を新聞紙面で発表しました。

線香花火づくりのワークショップを開催

 鳥飼八幡宮で6月末に開かれたワークショップで、大会で使う線香花火づくりを指導したのは、福岡県みやま市の筒井時正玩具花火製造所。九州で唯一、線香花火を手がける花火製造会社です。この日は親子連れを中心に約120人が参加し、用意された火薬を和紙で包み、指先でねじりあげて線香花火をつくりました。

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花火職人(右端)の指導を受けながら真剣な眼差しの参加者

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線香花火づくりに使う火薬と和紙

 指導した筒井時正玩具花火製造所の筒井良太代表は「花火業界はどんどん縮小傾向にある。このようなイベントを通じ、小さな頃から花火に親しんでほしい」と話しました。

 大濠公園での花火大会の実施はかなり難しそうです。貞末さんはワークショップの様子を見守りながら、「子どもたちが多く参加してくれてよかった。大濠公園で線香花火大会ができるのが一番いいと思っているので頑張りたい」と、あきらめずに関係機関と交渉する考えを示しました。

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