[しっとぉ?]すごいパイプオルガン! ホテル日航福岡のチャペルに 20周年オーバーホール完了 人気の定演、2/17(日)再開

 それは神々しくも親しみやすく、重厚でいて軽やか、清楚せいそながら魅惑的――。パイプオルガンの演奏をわたくしなりに表現すると、こうなります。宗教性を帯びるだけに、心を動かし、引きつけるパワーも感じます。

 あの時もそうでした。

 知人の結婚式で訪れたホテル日航福岡の新館3階、チャペル「プリエール」。中世ヨーロッパのゴシック聖堂を模した石造りで、フランス・ブルゴーニュ産のライムストーンをはじめ、ステンドガラス、調度類など部材も質の高いヨーロッパ製。足を踏み入れた瞬間、壮麗さに目を奪われ、清新な心持ちになりました。そして、パイプオルガンの演奏。パイプを通る風で鳴ることから音に立体感があり、一つひとつがきらめき、重なり合い、効果的に反響します。なるほどこの音色、旋律、響きにより、チャペルはより完璧な空間になり、神聖さが極みに達する。そう感じました。

ホテル日航福岡 チャペル

 ただ、その時は知らなかったのです。なぜ、それほどまでに素晴らしい演奏たり得たのかを。

 プリエールのパイプオルガンはフランスのケルン社製で、1999年2月のチャペル開業に合わせて建造されました。全高は6メートルを超え、約2,400本のパイプと3段鍵盤けんばんを備え、33種類の音色を出すことができます。パイプオルガンとしては中規模ながら、国内の婚礼挙式場の設備としては最大級です。

池田泉さん 監修したのは、ホテル日航福岡ミュージックディレクターの池田泉さん。プリエール専属のオルガニストでもあり、ドイツやフランスで毎年リサイタルを開き、国際的に高い評価を受けています。東京芸術大学オルガン科を卒業し、同大学院を修了(在学中、安宅賞受賞)。ドイツ学術交流会(DAAD)留学生としてドイツ・ハンブルク音楽大学に留学し、オルガンをH.ヴンダーリヒ、H. ピュイグ=ロジェ、酒井多賀志、チェンバロを山田貢、鈴木雅明の各氏に師事しました。東京芸大、青山学院、福岡女学院で教べんを執ったあと、1998年から現職。合唱団・合奏団の指揮者も務めるなどまさにカントールとして活躍しており、各地からの招聘しょうへいも絶えることがありません。

 池田さんがパイプオルガンに求めたのは、①ブルゴーニュ産ライムストーンで構築されたゴシック様式空間の響きを生かす②結婚式からコンサートまで幅広いレパートリーに対応する――こと。そのため、オルガンの名曲も多いバッハのほか、結婚行進曲をつくったメンデルスゾーンやワーグナーらのドイツ的な音楽と、フランス石材の素晴らしさの両方を生かすことのできる建造工房を調査しました。その結果、戦争のたびに国境が変わった歴史があり、両国の文化が融合しているフランス・アルザス地方の中心都市ストラスブールのケルン社を選びました。ケルン社は、バッハと同世代の18世紀初頭の名工アンドレアス・ジルバーマン(ドイツ・ザクセン地方出身、アルザス地方で活躍)の手になるオルガン修復を主体に創業。その中で蓄積したノウハウをもとに、世界各地でオルガンを製作しています。

 ちなみにわたくし、学生時代はドイツ史を学び、ストラスブールを訪れたこともあるからか、一連のコンセプト・選考については、素人ながら皮膚感覚で分かる気がします。土地、歴史、文化、そして人……。さらに池田さんは、ケルン社を視察した際、試奏にとどまらず、同社が修復したジルバーマンオルガンを使ってリサイタルまで開きました。「シビアな本番で弾いてみないと楽器の本質は分からず、工房のレベルも歴史的ノウハウも理解できない」からです。

 こうした経緯を経て、ケルン社が手がけたパイプオルガン。第1鍵盤の音色はジルバーマン風、パイプに空気を送るふいごを備える第3鍵盤は19世紀のフランス人オルガン製作者カヴァイエ=コル風で、中心的な第2鍵盤とペダルはその中間の響きでまとめられています。これまで、挙式に、毎月のコンサートにと極上のメロディーを響かせ、新郎新婦の門出を彩り、クラシック音楽ファンに喜びを与えてきました。

 そして2018年12月中旬、20周年に合わせてオーバーホール入りしました。パイプオルガンのオーバーホールは20年~30年ごとに行われる、全体を造り直すほどの大規模な作業。ケルン社の2代目社長でオルガン建造家のダニエル・ケルンさんらが来福し、19年2月初旬まで約1か月半をかけて解体・掃除・部品交換・調律と精緻せいちな手入れを行いました。

 リフレッシュしたパイプオルガンは、どんな旋律を奏でてくれるのか。初お披露目となるのは、プリエールで2月17日(日)に開催される20周年記念「池田泉オルガンリサイタル ~歴史を刻むオルガンの新しい響き~」です。プログラムは20年前の第1回コンサートと同じラインアップ。当時を知るファンにとってはエモーショナルなセレクトと言えます。演奏順に書きだすと――

バッハ:トッカータとフーガ ニ短調
メンデルスゾーン:結婚行進曲(劇音楽「真夏の夜の夢」より)
クープラン:教区のミサより「奉献唱」
フランク:コラール第2番 ロ短調
バッハ&レーガー:コラール「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ」

 あぁ、文字の並びからして美しい。美しく感じます。

 リサイタルは14時と17時の2回公演(いずれも1時間程度)。17時公演のチケットが完売したため、14時公演が追加になりました。

 全席自由席。前売りチケット(税込み)は一般4,000円、コンサートクラブ会員またはご宿泊のお客さま3,000円、学生(小学生~大学生)2,000円。当日チケット5,000円。

 また、リサイタル前後にワンランク上の食事&歓談を楽しみたい方にと、チケットがセットになった館内レストラン利用プランも用意されています。

 それでは、記憶に残るすてきなひとときをお過ごしください♡

 チケットやセットプランなどについては、ホテル日航福岡のホームページ(https://www.hotelnikko-fukuoka.com/event/plan/435c3ae4053f48c.html)をご覧ください。

 お問い合わせは、婚礼予約課チャペル担当(092-482-1111)へ。営業時間は平日11時~18時半(火曜、土日祝日を除く)。

1989年7月開業 ハイクオリティな国際級ホテル

 ホテル日航福岡は、ホテルチェーン「ニッコー・ホテルズ・インターナショナル(NHI)」の国内8番目のホテルとして1989年7月8日、福岡市博多区博多駅前2に開業しました。JR博多駅から徒歩3分と、利便性に優れたロケーションに位置する国際級ホテルです。本館(地上14階、地下3階)と新館(地上3階、地下2階)からなり、ハイクオリティを意識した客室数は360。ワンランク上の上質な滞在を実現します。レストラン&バーの8店は、博多ならではの旬の食材にこだわった料理や、心温まるサービスでおもてなしします。コンベンション面では、国際会議や大規模イベントに対応できる2,000人収容の大宴会場「都久志の間」をそなえています。大小12の宴会場も用意しており、目的やシーンに合わせて選ぶことができます。

<写真はいずれもホテル日航福岡提供>

広告

コメントをどうぞ