「会社を絶対につぶさないための財務健全化」天神の公認会計士が出版

 福岡市・天神に事務所を構える公認会計士、秋吉博文さん(56)が、「会社を絶対につぶさないための財務健全化」(梓書院、税抜き1,500円)を1月に出版しました。ノウハウ本のようなタイトルですが、中小企業経営者を主人公に、経営危機から再生、事業継承への道筋をつけるまでの数十年にわたる物語。会社経営に詳しくない人にも分かりやすく、楽しめるヒューマンストーリーとして好評です。(K.F)

 主人公はタキタ工務店という架空の会社の社長。内装業の会社を設立し、業績を伸ばしていた時、高校の先輩の助言で始めた節税対策で次第に経費が膨らみ、取引先でもあった先輩の会社の破産で一挙に経営危機に陥ります。困り果てた末、多くの中小企業を「V字回復」させてきた財務コンサルタントと知り合い、アドバイスを受けながら経営を立て直し、企業経営で本当に大切なことに気付いてゆくというストーリーです。

 主人公とコンサルタントとの対話が物語の柱。背景として、社内で主人公と経理担当者とのやり取り、夫婦や子育てなど家庭の事情など周囲の人間模様も描き、主人公の心の揺れ動きが見事に表現されています。敬遠されがちな経営に関する専門用語は説明をつけているほか、付録として、節税対策を「した場合」と「しなかった場合」の貸借対照表、キャッシュフロー計算書、損益計算書もそれぞれ掲載し、赤字や黒字の理由を解説。会社経営者や経理担当者、銀行員だけでなく、これから起業を目指す人や学生、家庭の主婦にも分かるよう工夫しています。

 秋吉さんは1991年に公認会計士登録。92年に福岡市に事務所を設立して以来、1000社以上の会社をサポートしてきました。「多くの中小企業経営者は『税金は払ったら損』との誤った認識を持っている。節税のために、役員報酬の引き上げや交際費の無駄遣い、保険加入などの節税策を重ねた末、逆に経営を危うくしている」との思いが強くなり、2017年6月から出版の準備を進めてきました。

 秋吉さんは「会社が成長することによって、地域に貢献し、給料が上がった従業員は士気が高まり、さらに国にしっかり納税する――という経営者に大切な心がけを知ってほしい。福岡はITや福祉・介護分野で起業を志す人が多く、そういう人たちの参考にもなればうれしい」と話しています。全国の主要書店のほか、インターネット通販サイトのアマゾンでも購入できます。

広告

コメントをどうぞ