第5回「野草」 秋の糸島へ 🌿薬草ハーバリスト・加藤美帆さんを訪ねました 香り、味わい、余韻を楽しむ―― 薬草のある生活、始めませんか? 記者&カメラマン「癒やされました~☺️」

 読売新聞福岡版の新コーナー「まち風 くらし色」の5回目は、日常に忙殺される現代人に、ホッと一息つかせてくれる野草について紹介しました。

 取材を担当したI記者(30歳代)は男性。温かいヨモギ茶を飲ませていただくと、ゆったりとした気持ちになれ、体の中の毒素が洗い流されていくような感覚になりました。野草を使っての癒やしや美容は女性のものというイメージが吹き飛んだ瞬間でした。同行したOカメラマンも男性ですが、同じ思いだったそうです。

 記者は学生時代から富士山や屋久島など度々、山に登ってきましたが、道中に咲いている野草には「きれいだな」と思う程度で、何という名前なのか、どんな植物なのかといったことには無頓着でした。ましてや飲食できるのかどうかなど考えたこともありませんでした。

 10月中旬の午前中。秋の野草を求めて福岡県糸島市へ。前日の天気予報では晴れだったのに、時折強まる雨(泣)。天気の回復を待ちながら、薬草ハーバリストの加藤美帆さん(31)が住む一軒家にお邪魔し、お話を伺いました。

 東京生まれで、獣医師免許を持ち、都内や米国でバリバリ働いていた加藤さん。帰国するにあたり、インターネットで直感的に移住先を決めました。初めて訪れた糸島で、目に入った不動産屋に飛び込み、すぐに家を決めたそうです。行動力がありますね!

 加藤さんがブログに載せていた言葉を思い出しました。「小・中・高校→個性は認めない 大学→個性的な人かっこいい 就活→あなたの個性を見せて 社会人→個性は認めない 今の日本の教育、社会はこの傾向があると思うのです」

 米国での生活が長かったこともあり、日本の社会が画一化を求めていると感じているとのこと。何だかわかるような気がします。毎日、大自然に触れていると、人間社会が窮屈でちっぽけだと気づかされるそうです。

 キンモクセイやギンモクセイ、エビヅルなどで作ったそれぞれのシロップを味見させてもらいました。本当においしくて、びっくりしました! 世間一般のイメージ通り、記者も正直なところ取材前は「野草はクセがあって食べにくいし、飲みにくい」と若干の苦手意識を持っていましたが、全然そんなことはなく、蜂蜜のように甘くて飲みやすかったのです。

 作り方は簡単で水に砂糖と野草を入れて低温で1時間ほど煮込みます。「愛情をかければ誰でもおいしく作れます」と加藤さん。いつか自宅で作りたいと思いました。

 そうこうしているうちに、外では晴れ間が! 車で3分ほどの田んぼ道に急ぎました。ヨモギ、サネカズラ、スギナなど、いつもは注視することがない脇道にたくさんの野草が自生していました。フユイチゴは先日来た時には見あたらなかったそうです。加藤さんは「3日違えば全く違った野草が見られる。季節の移ろいを実感できます」と教えてくれました。次に登山をする時は野草にも注目したいと思いました。

 「香りのトップノート、味わいのミドルノート、余韻のラストノート」。加藤さんは、ヨモギ茶の1杯を香水用語を使ってこう表現します。時間がたつにつれて変化する香水のように、野草茶も香りと味わいが移り変わっていくことを表しており、それを十分にゆっくりと楽しんでほしいとの願いからです。

 加藤さんは自宅で定期的に野草のお茶や料理、化粧水などを作る体験教室を開いています。現代社会に疲弊したら、心の充足のために足を運んでみてはいかがでしょうか。お問い合わせは、「ブレンド野草茶 – suu – 」(info.tea.suu@gmail.com)へ。

 同行して見つけた野草やヨモギ茶などを写真で紹介します。

 「ブレンド野草茶 – suu – 」のホームページはこちら(https://www.tea-suu.com/)。

 地域に根ざした生活ニュースをお届けする読売新聞福岡版の新コーナー「まち風 くらし色」(日曜日掲載)で取り上げられた商品などを、写真をふんだんに使ってご紹介します。

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