[ぷちレビュー] 映画『あのコの、トリコ。』 吉沢亮×新木優子×杉野遥亮!!  舞台は芸能界、幼なじみ3人のラブストーリーにキュン💓 若くない(!?)あなたもときめいちゃってください❣️

 映画『あのコの、トリコ。』が、福岡市のTOHOシネマズ天神・ソラリア館などで全国公開中です。芸能界を舞台に、幼なじみ3人が夢と恋を追いかける三角関係ラブストーリー。主人公の地味でさえないメガネ男子が、大好きな人気モデルの「あのコ」のために、カッコよく変わりながら成長する様子を軸に描きます。主演に吉沢亮、ヒロインに新木優子、ライバルに杉野遥亮と、今をときめく若手キャストが輝きを放ちます。男子目線を軸にした展開に新鮮さがあり、工夫やこだわりがうかがえるシーンも随所に。若い世代はもちろん、中高年でも楽しめる作品に仕上がっています。さぁ、スクリーンの「青春世界」へ。思いっきり、ドキドキ・キュンキュンしちゃってください。

 原作は、2013年から「Sho-Comi」(小学館)で連載され、既刊コミックス5巻の累計発行部数が100万部を突破した白石ユキさんの同名作品。映画のストーリーはというと――

 田舎暮らしの男子高校生・鈴木より(吉沢亮)は、東京の芸能コースのある高校に転入し、幼なじみの初恋の「あのコ」、人気モデル・立花しずく(新木優子)と再会します。女優を目指してがんばる雫にあらためて恋をした頼は、ひょんなきっかけで雫の付き人に。ランジェリー広告の撮影日、共演予定だった幼なじみの人気俳優・東條すばる(杉野遥亮)がアクシデントで帰ってしまい、“原因”をつくった雫は降板させられそうになります。その窮地から救うために、頼はなんと昴の代役を引き受けます。そして、この広告が話題となり、頼と雫、昴の未来を変えていきます。ある時、雫に思いを寄せていた昴がついに告白、しかも自分が主演する恋愛映画の相手役に雫を指名します。複雑な心境の頼。自身もアート系映画の主演に抜擢されます。互いの夢に一歩ずつ近づくにつれ、すれ違っていく頼と雫。そんな中、昴が頼を呼び出し、「雫は渡さない」と宣戦布告。雫への思いを抑えられなくなった頼は、昴に無謀な勝負を挑みます。幼なじみ3人の恋と夢の行方は――。

 この作品の最大の見せ場は、ダサかった頼が、カッコいい“本性”を現すシーン。雫を助けるために広告のモデルになり、カメラに向かうと、その魅力が一気に開花します。このとき、頼役が吉沢亮さんでなければならなかった理由が分かります。美しい。いわゆる、男もれる美しさです。それまでのさえない男子ぶりが見事だっただけに、ファンならずともそのギャップにやられてしまいます。その後、雫に対してなすすべがない中盤、思いを静かに爆発させていく終盤、夢に向かって走り出すラストと、成長していく男子を繊細に演じ切り、あらためてその力量を示しました。

 雫役の新木優子さんは文字通り、キュート! 女子たちがあこがれるの、当然です。制服からウエディングドレスまで様々な着こなしや、ロングヘアを生かした髪形のバリエーションを楽しませてくれたのは、さすが「non-no」専属モデル、の貫禄でした。スクリーンの中でも「華」があり、頼や昴がまぶしげに接する姿にはうなずくしかありません。演技力も確か。雫の弱さや不器用さもナチュラルに表現しており、幅広い共感を得ることに成功していると思います。秀逸だったのは、撮影中の頼にときめいた瞬間の表情。ほのかな色香が感じられ、甘い香りが漂ってくるようでした。

 超人気イケメン俳優・昴役の杉野遥亮さんは、最初から最後まで「カッコいい」を貫き、頼には憎たらしい(!?)ほど強くあたります。一方で、場面場面で、内心の迷いや不安、それを打ち消すための自己叱咤しったをにじませ、人物の背景描写が限られるライバル役でありながら、パーソナリティーに立体感をもたらしています。こうした積み重ねが、恋の行方を決定づける最終盤の言動に説得力を持たせています。ストーリーはある意味では、昴の存在・言動によって動き、局面が変わります。そんなこんなで、個人的には一番トリコになった役柄でした。

 「軽快さ」はあっても、青春ラブストーリーにありがちな「軽薄さ」を感じないのは、脇を固める共演陣の存在感も大きい。アート系映画で頼と共演する実力派女優役の内田理央さんは、ミステリアスな役回りで人間関係にさざ波を立てます。雫の所属プロダクション社長役の古坂大魔王さんは、こなれた大人の「軽さ」が絶妙。若者たちの「懸命さ」にくっきりと輪郭を与えます。逆に、眼力ある大人の「本気」を体現したのは、映画・舞台・CM監督役の岸谷五朗さん。頼、雫、昴の3人の力を伸ばしながら、それぞれの「夢」を見守ります。

 見守るといえば……。要所要所にちりばめられた東京の街の風景も印象に残りました。登場人物の心象を表しているのはもちろんですが、夢に恋に試行錯誤する若者たちを街が包み込んでいるような感じを受けたからです。終盤になって気づいたのは、東京タワーの存在。風景の中にいつもさりげなくたたずんでいて、エールを送っているかのようでした。考えすぎかもしれませんが、こうした「深読み」をさせてくれる作品、好きです。

 このほか、アクシデントで舞台セットから落ちた雫を頼がキャッチする場面は、ハイスピードカメラ撮影ということも相まって、ロマンチックかつインパクトがありました。幼いころの似た思い出が伏線になっているので、感情移入する人も多いのでは。二人の江ノ島デートのシーンは、吉沢亮さんと新木優子さんがそれぞれビデオカメラを持って互いに撮影するというユニークな手法が取り入れられています。ここでは、女子も男子も、遠慮なく追体験しちゃってください。あと、二人の絆を象徴するレッサーパンダのストラップ。使い方(映し方)がうまい、効いています、欲しくなりました。

 主題歌「トリコ」は、人気音楽グループ「AAA」メンバーでもあるNissy(西島隆弘)の書き下ろし。映画の世界観にぴったりの歌詞とメロディーです。エンドロールで流れるのに耳を傾けていると、さわやかな風が吹き抜けていくようでした。

♡ Fin ♡

公開
10月5日(金)~
出演
吉沢亮、新木優子、杉野遥亮、水上剣星、大幡しえり、内田理央、古坂大魔王、高島礼子(友情出演)、岸谷五朗
原作
白石ユキ「あのコの、トリコ。」(小学館「Sho-Comiフラワーコミックス」刊)
監督
宮脇亮
脚本
浅野妙子
音楽
吉俣良
主題歌
「トリコ」 Nissy(西島隆弘)
配給
ショウゲート

 全国の上映館などについては、公式サイト(http://toriko-movie.jp/)をご覧ください。

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